そしてキスからはじまった
紫音side
紫音side
俺は4月、桜が満開だというのでお気に入りの場所であるその場所に行った
それ場所は小高い教会の横にある桜の木・・
その場所に来ると懐かしく切ないような一言で言えないような気持ちになる
でもここで考えると気持ちが落ち着くんだ
その場所には添島家の墓もあるし、俺のおばあちゃんがおじいちゃんに一目惚れをしたという運命の場所でもあるけど
それとは別の何かがあるような気がしてならない
俺は何かどうしようもなくやりきれない気持ちになるとここに来る
ジュリア・・君はどうしているの?
孝と暮らしているという・・
孝にそう宣言されてからもう半年近く過ぎた
孝に言われて俺はまた来るものは拒まずという生活に戻っていた。
あいつだけは孝とジュリアを結びつけたあいつだけは拒絶しているけど
一番の原因は俺なんだけど・・
好きだという勇気もなかった俺の・・
他の誰かのせいにしたいのかもしれない
誰を抱いてもジュリアの顔がちらつく
眼を閉じてジュリアの事を考えながら他の女を抱く