*お向かい彼氏*
数秒間重なって
すぐにゆっくりと離れた唇。
自然に閉じた目を開いて、また見つめ合う。
この空気がなんだか恥ずかしくって少し俯くと途端に顎を掴まれまた目が合う。
「ん…もう一回。」
「…っ!だっダメ!」
悪いけど全力拒否。
思わずぐっと身体を手で引き離すと案の定険しい顔をされた。
「なんで?嫌だった?」
「ううんっ違くて…」
いや、その……。
言うの恥ずかしいっ!
でもでも…っ
チラリと光輝の顔を見るとかーなーり不服そう。
う゛……
ツラいぞ。あたし。