*お向かい彼氏*
「え…?」
光輝さん。
夕飯食べていこうって言ったよね。
私、普通にいつも通りファミレスか洋食屋さんだと思ったんだけど。
ここ、めちゃくちゃ高そうなんだけど。
私の服で入る場所じゃないよね?
予約した大河ですとか言って
あたしの手をぐいぐい引っ張って席へ。
お店の人が椅子を引いて座らせてくれる。
え、は…?
「…光輝…あたし聞いてない…」
「ん?何固まってんの。」
き、き、緊張するに決まってんじゃ――ん!!
「肩の力抜いて。普通に美味しく食べればいいんだから。」
遊園地から比較的近い高そうなフレンチレストラン。
メニューなんて全然わからなくて、もう全部光輝に頼んだらコース料理に。
た、高そう………。