*お向かい彼氏*
「ここだよー、東館。」
5分程度歩いて着いたのが茶色い大きな食べ物。
人がたくさん出入りしてる入り口の端に、これまたたくさん視線を集めている光輝がいた。
…良かった。知らない人ばっかりって緊張するから、光輝の顔を見ると気が抜けた。
「おーい、光輝!愛しの彼女ちゃん連れてきてやったぞー!!」
わわっ…そんな大声で言ったら…っ!!
やっぱり。
大多数の人が足を止めて、イケメン彰さんの隣にいる"大河光輝の彼女"を見ようとする。
別に…臆さないけど。
だって、あたしが光輝の彼女だもーん!
「ひかるっ!」
ほらね、こんなに優しい顔で駆け寄ってきてくれる。
「…つーか何で彰と一緒?ひかるに何もしてねーだろーな…」
独占欲だってむき出しにしてくれて、愛されてるって思わないわけないじゃん。
また、キュンと心地よく胸が疼いた。