*お向かい彼氏*




「学食って…美味しいんだねぇ、安いし。」



「みんないつも使うよ。高校に学食無かったもんな。」




あたしはA定食。一番カロリーが低かったから。でも鮭の切り身も煮物もどれも美味しい!



うちの学校には購買しかないんだよねー。



自販機やエレベーターがあるのは私立らしいけど。




2人、学校で一緒にご飯を食べるなんていつもなら絶対にありえないからなんだか楽しい。




「光輝と同い年だったらこんな感じなのかなぁ?」




「まぁ…。想像つかないけど。」




生姜焼き定食を食べながら笑う光輝。



逆に光輝が制服着てたら…




あれ、あたし光輝の制服姿見たことない。



「ね、光輝の卒業アルバムみたい。高校の!あ、でも小学校のもみたい!」





光輝の子供の時なんて、絶対可愛い美少年。



「んー、高校のは家にあるけど…小学校のは実家かも。」




実家…あたしにはなんだか遠い話みたい。



同級生の両親なんて参観日に会っちゃうから、挨拶とか…緊張するに決まってる。




いつかそういう日がくるのかな?



来て欲しいな。







< 132 / 331 >

この作品をシェア

pagetop