*お向かい彼氏*
しばらく歩いて見つけたのは日陰にシートを敷いてる光輝の姿。
良かった。日焼けやだもん。
「光輝ー!お待たせ。」
「…大丈夫。結構混んでるね。」
「そうだねー!まずはあたし日焼け止め塗らなきゃ。笑」
真夏の太陽に光る跳ねた水がキラキラしてる。
浮き輪をつけて流れるプールで浮いてる人もいれば競争する人もいる。
向こうにスライダーあるじゃん!絶対いかなきゃ。
軽く巻いてある髪を高い位置で結んでポニーテールにした。
「……なに?あたしなんか変!?」
一連の動作をジッと見つめる光輝。
そんなに見られても何も無いよ!?
「…いや…。パーカー、脱がないの?」
「あ、もう脱ぐよー。日焼け止め塗るし、パーカーのままプール入れないしね。」
「……そう。」
なっ…
自分から聞いといてその曖昧な返事は何!?
ちょっとムッと来たけどなにも言わずにファスナーに手をかけパーカーを脱いだ。