*お向かい彼氏*










花火大会から2日後。




半年記念日がやってきた。





昨日メールで光輝の部屋行く旨は伝えてある。



了解って言ってたし、プレゼントも持ったし、うん。






大丈夫。


頑張れあたし。








下のドアを開けてもらって、ついに部屋に来た。




ーガチャ…




「光輝、来たよ。」



「ん、ごめんな、最近会えなくて。」





リビングからの返答。



会えなかったじゃなくて会わなかったんでしょ?





そう思ったけど…喧嘩になりそうでやめた。





数日会ってないだけなのに、ソファに座る光輝を見たらもう泣きそうになる。







ソファの下の絨毯に腰を下ろした。




「外暑かった?」




「うん、蒸し暑い。」






会話もどこかぎこちない。






もう…なんでこんなことになっちゃったんだろ…?








本当は今日、話さなきゃいけないコトもある。



出来れば相談したい…。







「今日で半年か。」




「うん。速かったような遅かったような…。」






良かった。ちゃんと話せてる…。





光輝の声も心無しか低い気がする。




やだな、なんか。










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