＊お向かい彼氏＊

何も言わない光輝。



俯いて、顔がよく見えない。






これでいい。



これで良いんだ。








「…あたしはちゃんと、光輝のこと好きだよ。光輝は…？」






投げかけたコトバは



あたしの最後のワガママ。





答えて…？










「…好き。好きすぎて苦しい…。」








いきなり引っ張られて



気づけば光輝の胸の中。








存在を確かめるように抱きしめられたけど、あたしは返せない。








「ひかる、愛してる…」










最上級の愛のコトバを受け止められずに











あたしは隠れて、涙を零した。
















これで、終わりだね…。










カラダを離すと、光輝も完全に泣いてる。








「じゃあね…。」

















さよなら



大好きだよ…。