*お向かい彼氏*
なんで…?
どうしてここに…?
それより
「く、苦しいよ…」
「………。」
無言で離される。
だいぶ目線が高くなってる。
とっても切ない目で見つめられて、罪悪感でいたたまれなくなった。
「…ここじゃなんだから、うちおいでよ。」
会ってしまった以上、誤魔化せない。
巧が少し涙ぐんでいたのは見ない振りをして歩き出した。
「…お前、こんな近く住んでたのか…。」
リビングに座らせてお茶をいれるとそう言った。
「…え?」
「俺んち…こっから3分もねぇ。」
先生が言ってたこの辺から来てる人って巧だったんだ…。
コトンとテーブルに置いて初めてまともに巧を見ると、西見の高校の制服を着ていた。
そりゃそうか。
みんなも今日入学式だったんだもんね…。