*お向かい彼氏*








授業を受けながら考える。







このままで良いのかな。




巧は多分あたしのことが好き。




でもあたしの心の中にはまだ光輝しかいない。



どんなに他を見ても…光輝が頭からはなれないよ…。




ノートの端に書いた"大河光輝"の名前。






「………。」






あたしは


その名前を見ないで消しゴムを滑らせた。










ーーーーーー
ーーー
ー…







「…今日はなんかあった?」





あたしはいつも、巧に学校の話を聞く。




それもまた、まだ離れられてない理由の1つかもしれない。







「あー…金谷と航平が大喧嘩したな。」





「え、なんで!?」





2人ともベッドに座ってる状態で乗り出すと思ったより顔が近づいた。




「ちょ…離れろ」




巧は顔を赤くしてのけぞってる。




ふふ、こんな容姿してびっくりするぐらい純情なんだ。





ホントは反対だよね…。






< 248 / 331 >

この作品をシェア

pagetop