*お向かい彼氏*
「ひかるがそばにいるだけで幸せだって、頭ではわかってんのに…、無理。耐えられない。」
え、
なんで、あたしは急に押し倒されたんですかね?
え…
えぇぇええええ!!?
「ちょっ、光輝⁉︎」
「ひかる、なんでそんな綺麗になってんの?…わかってるのに、あいつがひかるとって思うと…っ!」
「ひゃあっ⁉︎」
ちゅ、と首筋に口付けられて思わず声を上げる。
な、なんでこんなことになってんのよぉお!
「なんで…今は俺のもんなのに…」
「光輝…」
苦しんでる。
悲しんでる。
そうだよね…
一番傷ついたのは光輝なのかも。
あたしだったら光輝が八田さんとって思うと耐えられない…
光輝が望むなら、
受け入れよう…
抵抗をやめてあたしに、光輝ははっと
したようで…
「あ…ごめん…!」
謝りながらソファからどいた。
「…なんで謝るの?」
「…え?」
顔が火照る。
あぁもう、なんでこんなこと言わなきゃいけないのよ…!
「ちゃんとあたしを求めてよ!嫌な訳ないじゃん!なに遠慮してんの?!」
付き合ってるなら当たり前のことじゃん。
あたし、もう子どもじゃないよ?