*お向かい彼氏*






「ひかるちゃん、こっち!」



「すいません、待たせちゃいました?」



「大丈夫…ホント、紗江子の言うとおり大人びたな…。」




感慨深くいう爽はスーツ姿。



その隣には見惚れちゃうくらいカッコイイ大人の女、八田さんがいるんだから説得力のカケラも無い。




「失礼!大人びたんじゃなくて大人だから!」



「ははっ、そういうところがまだ子供。」





…4年経っても相変わらず憎たらしい。



爽やかなイメージ崩しまくり!




「てゆうかひかるちゃん、光輝と一緒じゃないの?」




「あ、忘れ物家に取りに帰るから遅れるそうです。先入ってましょ。」



「あら。変なとこ抜けてるわね〜。」





2人に連れて来られたのはフレンチレストランだった。




…高そう。


まぁ2人とも稼いでそうだもんね…!




「大河がいないなら、ひかるがいなくなった辺りの大河の話でもしようか?」




「え!聞きたい!」





くくっ


2人が話すのはホントに魂抜けてる光輝のエピソードの数々。



愛されてるんだなーって実感湧くから、申し訳ないけど楽しい!







「ごめん!遅くなった……って、なんで3人とも笑ってんの?」




「噂をすれば本人のお出ましねー。」




「お疲れ、何食べる?」





すっかり社会人な3人。




せっかくあたしも大学生になったのに…この取り残されてる感はいつまでも続くのかな。






それでも少し成長したのか、悲しくは思わないけど。






八田さんと笑いあえる日がやってくるなんて驚き。





パズルのピースが、全部当てはまったみたい。









思い出話に花を咲かせて、その日は終わった。












ひかるの華の大学生活、



充実してます!!










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