*お向かい彼氏*





「へぇー、大河さんここ来るんだ!」



「うん!ゆっくり思い出にひたるみたいー。それ自分で言ったあとに後半は良い思い出無いけどってしょげてんの。可愛くない?」



「あは、またノロケ〜⁉︎」




祐希とお昼を食べていると友達が群がってくる。




「宮部ちゃんの彼氏来るんだ、イケメン⁈」



「めっちゃ見てみたい!」




あー…桜見来るってことは、また光輝に惚れる女の子も増えるのか…。




複雑な気分。光輝も前はこんな気持ちだったのかな?




「イケメンだよ!一昨年までここのミスター独占。」



「ちょ、祐希!」




やめてよ〜…隠してたのに。




「え…⁉︎ってことはあの大河光輝⁉︎」





ほら。




有名なんだもん、あたしの彼氏。






「「えええええええー⁉︎」」





うるさい!



テーブル越しに祐希を睨むとごめん、と可愛く舌を出された。



全く喋ったことの無い子達まで集まってきてる…。




「じゃあじゃあ、一回だけ大河さんが連れてきた彼女って宮部さんなの⁉︎」



「……うん。」





あーあ、数ヶ月が台無し。




あの大河光輝の彼女ってゆーのは…






「そんなの宮部さんの見栄でしょ⁉︎」





敵も多いわけですよ。






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