*お向かい彼氏*





「祐希…もう寝てるよねぇ…。」




電話やメール、したいけどダメだ。




もうみんな寝てるだろうし。




寝たくない。

寝る気にもなれない。




そんな時、締め切った扉が開いた。






「やっぱり帰ってた。なにしてんの?」




「…お母さん。」





ヤバ。さすがに帰るの遅かったかな。



だって…待ってたかった。




チョコ、渡したかったんだよ。





「今日は帰ってこないのかと思ってたわー。別に何でも良いけど学校はちゃんと行きなさいよー。」






そう言って、酷い顔のあたしにはノータッチ。



すぐに扉を閉めてリビングへ帰るお母さん。






…興味無いかぁ。








崩壊してるもんね。




うち。







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