堕天使^^白くまの物語。
その女は
自分を葬るために
海に急いでいた。


そこは
辿り着ける唯一の場所だった。


彼女は
静かに机を整理して
家族に手紙を書いていた。


そんな事はよくある話。


雨が降ればいいのに・・・


彼女は
最後に天を仰いで呟いた。


居る筈のない神は
それを聞き届けた。


雨の日に死にたい・・・

彼女は何故かそう思っていた。
< 10 / 32 >

この作品をシェア

pagetop