時を越えて~タラシ女子と新撰組~





「そういえば、君。彼女に来て下さいねって言ってもらってたよね??」




隣にやってきた沖田さんを、見上げるとニッコリと笑顔を浮かべていた。





『はい、私も店の名前を聞いて思い出しました、ついさっき。……忘れてたなんて、彼女に失礼ですよね』





「ま、昨日の今日でいろいろあったしね。仕方ないよ」





『そうですかね……』





先頭を歩いている土方さんと近藤さんに、私は視線を向け小さく呟いた。





「どうせなら、彼女に言われたように、番頭さんに名乗りなよ」





『はい??』





吃驚しながら沖田さんを見上げると、悪いことを考えた子供のような笑みを浮かべていた。







< 111 / 384 >

この作品をシェア

pagetop