時を越えて~タラシ女子と新撰組~
『あ、すいません。わざとです』
俯いたままの南ちゃんに、平助君が怒鳴った。
「わざとかよ!!」
『それで??皆さんの言っていることは、俺が組長になるに相当しない人間だと、仰っているととっていいですか??』
ざわついていた道場が、シンッと静まり返った。
『あれ??さっきまで、あんなにベラベラ喋っていたのに、肝心なときにダンマリですか??』
こまったなぁ、と乾いた笑い声が聞こえた瞬間、南ちゃんの纏っている空気が、かわった。