時を越えて~タラシ女子と新撰組~
十四:潜入します!!
潜入に一番大切なこと。それは、お店のオーナー、つまり楼主さんの協力。
片華さんがやってきたその日のお昼に、私は土方さんの命令で彼女の働くお店【谷木真屋】を訪れた。
訪問理由は、勿論協力の要請の為だ。
拒否されるだろうな、と思いながらお店に向かう。
しかし、その悩みは杞憂に終った。お店の楼主さんは、二つ返事で協力してくれると言ってくれたのだ。
どうやら、その客達は酒で酔っ払ってよく大暴れをして困っていたそうだ。
「暴れるお客さんは、後を絶ちませんが、最近になって女郎達に手を上げ始めまして」
頭をかく楼主さんは心底困っている様子だった。