時を越えて~タラシ女子と新撰組~
チラッと作業をしている男の人たちに視線を向ける。
先ほどの指示以降、こちらに来る様子はなく。聞きに来ていた男の人を中心に、作業を進めているようだ。
おじさんが褒めるとおり、優秀なんだろうな。
南は作業する男達を見て、率直にそう感じた。
作業の動きに一切の無駄がない。見ているこっちの気分がよくなるほど、その動きはテキパキとスムーズに進められている。
「よっしゃ、できたぜアンちゃん」
おじさんも、そんな優秀な弟子の上に立つだけの技術を持っているようだ。ものの数分でただの太い木の枝を、見事な木刀へと作り上げていた。