時を越えて~タラシ女子と新撰組~
「しかし、総司も自分の役割を心得ているはずだ。し、しし心配あるまい」
『斎藤さん、汗やばいですよ』
今の、貴方のほうが私は心配です。
雨の様に汗が出ている斎藤さんに、持っていた手ぬぐいを渡した。
「ま、俺達は何事も無くあいつが帰ってくることを待つだけだな」
『そうですね。ワンコ』
いつになくまじめな雰囲気の藤堂の意見に、南は“うんうん”と頷いた。
「ワンコじゃねーっつってんだろ!?」
藤堂は、いつものように素早くツッコミを入れた。