時を越えて~タラシ女子と新撰組~
「うちだって、こんな事しとうあらしまへん。でも、でも……」
綺麗で、華やかで、きらきらとした世界。でも裏の蓋を開けてみれば……。
遊郭が合法でない時代から来た南にとって、自分と同じぐらいの子達が背負っているものは大きく重い。当時は当たり前だったとしても。
時代の違いとは大きい。
この子も、いけないことをした。でも、この子だけが悪いわけじゃない。時代もきっと関係してくる。
少しでも、心を縛っている鎖をといてあげたい。
南は、緋鏡に近づいた。