時を越えて~タラシ女子と新撰組~

十八:片華の秘密と緋鏡のその後






“片華太夫のことなんだけどさ、彼女、君の事好きだと思うよ??”




例の事件のあと、南は沖田のことばかり考えていた。





なぜ、あのような事を言ったのか。自分が鈍すぎたから、見てられなかったのか??など色々な考えをめぐらせたが一向に答えは見つからなかった。





本人に聞けば早いが、沖田はあの発言後。南をあからさまに避けていた。その所為で、聞けずじまいに終わっている。





『どうするべきなんだ??似非情報を聞かせて、勘違い野郎にさせる気なのか??んー……』




沖田は、いたずら、嫌がらせのプロといっても過言でないくらい良い性格をしている。しかし、人の気持ちをペラペラと口外するだろうか。




『しないよな。土方さんのならまだしも、片華さんだしなぁ……』





縁側に腰掛け、ボーっと空を見上げた。





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