時を越えて~タラシ女子と新撰組~
「わかっとるんどす。無理だって……それでも……」
言わずにはいれなかったんどす。と片華は俯いた。
私が、女だと知ったら。片華さんは、どんな顔をするんだろう……。
必死に思いを伝えてくる片華の姿を見ると、申し訳ない気持ちがあふれ出した。
関係は壊れてしまう。今までのように笑いあえないかもしれない。それでも、今言わないければ、より彼女が傷ついてしまう。
ならいっそ、と南は口を開いた。
『ごめんなさい、貴女の気持ちに答える事は出来ません片華さん。俺、いや私は女なんです』
「え??」
驚いた片華が顔を上げる。南は心の苦痛に顔をゆがめていた。