時を越えて~タラシ女子と新撰組~
嬉しい。そう率直に感じた。
それでも、だからといって私が沖田さんを好きなのかどうかといえば。
わからない
南は、グッと服を掴み地面を見詰めた。
ここで私も好きだといえば、何か変わるのかも知れない。でも、ハッキリと気持ちの決まっていない今あやふやな気持ちで答えを出していいのだろうか。
そんな失礼な事出来ない。
沖田さんにも、片華さんにも失礼だ。私を好きだといってくれた二人に。
『沖田さん、わた「今は言わなくていいよ」……え??』
ガバッと顔を上げると、そこにはいつもの様に何を考えているのかわからない笑顔を浮かべた沖田がいた。