時を越えて~タラシ女子と新撰組~
◇数日後◇
『え??土方さん会ったんですか??手紙の送り主に』
南は、木刀で素振りをしながら吃驚したように声を上げた。
近くで、素振りを見ていた沖田は縁側に腰をかけコクリと頷いた。
「あの手紙、もう一枚白紙が入ってたらしんだけど。あぶり出しで地図が出てきたんだって」
『何その差出人。凄い』
あぶり出しって……。
よくそんな手の込んだ事をしたな、といろんな意味で感心した。恋の力って恐ろしい。