時を越えて~タラシ女子と新撰組~
あー、いつも通り楽しい日だな。
南は、んーっと背伸びをした。そしてブンッと木刀を振る。
こんな楽しい日々が続けばいいのに……。
無理な事なのか。木刀を振る手が止まる。
『どうしたらいいんだろう』
「僕と逃げればいいと思うよ??」
何を投げられ、無意識に受け取る。なにか本のようだ。
『ほう「立花……それを渡せ」
ポンッと肩を叩かれ振り返ると、そこには、息を荒らげ鬼のような形相を下土方がいた。
南は無言で、走り去った。