時を越えて~タラシ女子と新撰組~
みんなが集合した後。長州がこそこそと、動き始めている、と土方がつげた。
「巡察時には、注意してくれ。何があるかわかんねーからな」
幹部は、それぞれ首を縦に振った。
その後はすぐに解散となり、朝の巡察の当番である沖田と南は屯所の入り口に向かった。
『……ケホッ…ケホッ』
「どうしたの??風邪??」
何度か咳き込む南を、沖田は覗き込んだ。
『咳が出ただけなんで、大丈夫です』
「そう、ならいいけど。気をつけなよ??……今は特に」
先ほどのことを言っているのだろうと、南はうなずいた。