時を越えて~タラシ女子と新撰組~
屯所を出た二グループは、それぞれのコースへと分かれた。
「組長」
『なに??菊池君』
「顔色、悪いですがいかがなされたんですか??」
『え??』
吃驚したように、見上げれば少し心配そうに菊池が見下ろしていた。
何やってんだろ。悪夢を度々見ているくらいでへこたれてるなんて。
『なんでもない。ちょっと寝不足なだけ』
「そうですか。気分が害されたのならすぐに言ってください」
菊池の気遣いが、心にしみた。お礼を言うと、しっかりしなければと両頬をパンッと叩いた。