時を越えて~タラシ女子と新撰組~
『幕末か……波乱の時代に来ちゃったんだな』
ボソリと呟いた私の言葉は、二人には届くことはなかった。
幕末の歴史は詳しく知らない。社会嫌いだったからあんまりしっかり勉強してなかったしな。
ただわかっているのは、新撰組がこの先辿るであろう未来。
目の前に居る若い二人も、歴史通りだったら若いうちに死んでしまう。
これからどんな目にあうかもわからないのに、こんなこと考えるのもあれだけど。
――――助けたいな。彼らを。