時を越えて~タラシ女子と新撰組~
二十五:返事の無い告白
菊池side
後の、池田屋事件である。あの出来事が終った後。
俺と組長は、副長より半刻にわたる説教を受けた。しかし、怒られただけでそれ以外の処罰は無かった。
事件があってから三日たったある日。
いつもの様に鍛錬をした後、井戸で水浴びをしていると、同じ組の隊士二人が近寄ってきた。
二人の話は、自然と菊池と南の話になった。
「それにしても、処罰が無くて良かったな菊池」
隊士の一人が、菊池の背中をバシンと叩いた。
地味に痛い。
菊池は、眉間にしわを寄せた。しかし、心配をかけたのは事実なので素直に謝った。