時を越えて~タラシ女子と新撰組~




「話し聞いてんのか??」




菊池の顔を、二人の隊士はそれぞれ覗き込む。その表情は、心配したような呆れたような顔をしていた。




「すいません。考え事してました」




「……おい!!!!門の前に、片華太夫が来てるらしいぞ!!!!」




謝る菊池の背後から、数人の隊士が、騒ぎ立てながら走ってきた。




「本当かよ!?」




顔を覗き込んでいた隊士二人は、心底驚いたように声を上げた。




そういえば、片華太夫は組長と仲が良かったな。もしかしたら、会いにきたのだろうか。




ふとその事を思い出し、菊池は門に向かって歩き始めた。




「お、おい菊池」




隊士の一人が、菊池に声をかける。



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