時を越えて~タラシ女子と新撰組~




「門のほうを、ちょっと見てきます」




菊池を一礼すると、隊士たちから背を向けた。









「あの、南はんに会いたいんどすが??」




「そんなことより、俺と一晩どうですか??」




「お前、天下の片華太夫になんつー事言ってんだ」





片華を取り囲むように、隊士がワラワラと集まる。片華は用件を伝えるが、隊士たちは、自分たちの世界の中だ。




「あ、あの」




片華は、苦笑いを浮かべながら、それでも話しかける。




「何をしているのですか、客人を困らせて……。副長にバレレば、怒られますよ」




その光景を見た菊池は、ため息を吐きながら前へ出た。




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