時を越えて~タラシ女子と新撰組~
南side
目の前で、穏やかに眠る沖田を南はジーッと観察していた。
『もう、とっとと起きて下さいよ』
か細い声は、弱弱しく力の無い声だった。
南はここ数日、寝る事も無く沖田が目覚めるのを看病しながら待ち続けていた。
後悔しないように、屯所を抜け出したのに。
『結局、後悔だらけだよ』
ウルッと目に涙が溜まる。
情けないな、しっかりしなきゃいけないのに、涙が止まらない。