時を越えて~タラシ女子と新撰組~
『沖田さん。……私も好きです』
声が震える。グッと頭を布団に押し付ける。
『ねぇ、返事してくださいよ。私が、返事をずっとしなかったから怒ってるんですか??』
とめどなく流れる涙は、数日たってもかれる事は無かった。
ずっと繰り返し、告白をする。それでも、告白の返事は返ってこない。
ずっと返ってこないかもしれない。
その気持ちは、南に焦りと悲しみを与え、涙に拍車をかける。
『沖田さん。目を覚まして。早くお話しましょうよ。話したいこと色々あるんです』
布団から覗かせる沖田の手を握って、南は笑顔を浮かべる。しかし、その笑顔は涙で濡れ、とても笑えているとはいえない笑顔だった。