時を越えて~タラシ女子と新撰組~
「ずっと、寝てはらんのじゃないんどすか??目の下、隈も出来とりますへ」
『片華さ、』
「はい」
何かにすがるように、自分抱きつく南の頭をそっと撫でた。
『私は、無力です。沖田さんを助けようと、脱走したのに、結局沖田さん怪我をして……め、を覚まさない』
眠り続ける彼を、どうする力も自分には無い。
目の前でただただ眠る彼に、南は視線を向けた。
自分の無力さを、これでもかというほど見せ付けられる。
胸が苦しい。どうしたらいいのかわからない。