時を越えて~タラシ女子と新撰組~
「膝枕は、慣れとります」
さぁ!!と期待のまなざしを向けられ断れる雰囲気ではなくなっていく。
『じゃあ、お言葉に甘えて』
遠慮しつつ、頭を乗せる。乗せた頭を片華は一定の間隔で優しく撫でた。
なんか、すごく気持ちいい。
一定の間隔は、徐々に夢の世界へ南を連れて行った。
ウトウトしていた目は、次第に開かなくなっていった。
「私の膝枕は、十両では足りのんどすよ??南はん」
眠りについた南の頭を撫で続けながら、片華はボソリと呟いた。
「でも、うち……僕が今凄く幸せだから。十両はなし」
どうか、今だけは。そう思いながら、片華は愛しげに南の頭を撫でた。