時を越えて~タラシ女子と新撰組~
「それより、いいんですか??」
玄関へ向かって歩き出す片華の後を、菊池は着いていく。
「……なんのことどすか??」
「立花組長の事。好きなのではないのですか??」
片華は、吃驚したように目をまるめ。クスクスと笑い出した。
「もとより、うちに勝利などありまへん。負け戦など、ごめんどす」
「……そうですか。まぁ、いいです」
「聞いたわりには、冷たい返事どすな」
「機嫌を損ねられたのなら、謝罪します。俺は、もとからこんな性格なんです」
片華の持っていた荷物を、菊池は全て奪い。スタスタと歩き始める。