時を越えて~タラシ女子と新撰組~
最終章:青空の下で
◇二ヵ月後◇
『こんな、隠れスポットがあったんですね』
南と沖田の二人が、非番になったある日。
二人は、色とりどりの花が一面を埋め尽くす花畑に来ていた。
「前に、近藤さんに教えてもらった場所なんだ。大切な子が出来たらココに来ればいいって」
『……なんか、恥かしい』
遠まわしに、大切な子だと言われたようで頬を赤らめた。
「そういえば、南ちゃんのいた時代では婚約する時。なんか呪文みたいな事言うんだったよね」
いきなりの質問に、南は、はいっと首をかしげた。
呪文ってなんだ??