時を越えて~タラシ女子と新撰組~
そんな睨み聞かないよ??とでもいいたげな表情をする沖田さん。
そして、私と藤堂さんを交互に見つめ
「馬鹿みたいに素直で。それでいて自分の信念をちゃんともってる。彼女ってさ強い信念を持つ侍と似てるって思わない??」
沖田さんはニィッと藤堂さんへと同意の笑みを送る。
その笑みに、藤堂さんは悪いことをしたのがばれた子供のようにバツの悪い顔をした。
「……男なのに潔くなくてごめん。お前の気持ちよく伝わった。全力で相手してやる」
藤堂さんは、愛らしい笑みを浮かべ竹刀を私に向けてきた。
可愛らしい顔に、竹刀って不釣合いだな。
でも、今はそんなことより自分の気持ちが伝わったことに嬉しさを感じていた。
沖田さんのおかげでもあるけど……。