時を越えて~タラシ女子と新撰組~
それから、僕を含めた幹部の人は土方さんの部屋に集まった。
彼女には、別室で待機。
「あの方の剣術は独特、しかも相手に隙をつくらせてしまう。……平隊士という位におさまるにはもったいない人材かと」
総長である、山南敬助は丸いメガネをクイッとあげながら言った。
それに同調するように、藤堂も頷いた
「俺もそう思うぞ。あいつの力は総司なみだ。平隊士としてはもったいない」
それに対して反対の意を唱えたのは、以外にも土方であった。
「あいつは女だ。そこは考慮すべきだと俺は思う。確かにあいつの力は組長にしても惜しくない。だがな、あいつに組長って肩書きを背負わせるのは少しばかり刻じゃねーか?」
なかなか彼女をどうするかで話が決まらない。