時を越えて~タラシ女子と新撰組~
「ねぇ、もしかして土方さんの顔を見て、自分に何か非があるんじゃないかって悩んでる??」
南の近くにまだ座ったままの沖田は少し隙間の開いた襖から外を見つつ口を開いた。
どうして分かったの??
驚くように目を丸める南に、それを見た沖田は苦笑いを浮かべた。
「君って本当に分かりやすい表情するね。今、何で分かったの??って思ったでしょ??」
『わ、分かりやすいですかね??』
「うん、すっごく分かりやすい。君は間者には向いてない人材だね」
『素直って言ってください』
プイッとそっぽを向く南に、沖田はごめんごめんと軽く謝った。