時を越えて~タラシ女子と新撰組~
「んで??どうしたそんなに息を切らせて」
書物の整理中だったのか、土方さんは文机に向かって座った。
サラサラと筆を滑らせている土方さんの背中を見つめながら、私は焦ったように口を開いた。
『あ、あの!!』
焦りとわれ先にと出てこようとする言葉達の所為で、なにを先に言えばいいのか迷った。
しっかりしなさいよ!!私ッッ!!
アワアワとする私を、土方さんは呆れ顔で振り返ると
「落着け、このあと急ぎの用はねぇ……言いてー事をゆっくりでいいから言ってみろ……。な??」
苦笑いを浮かべ、持っていた筆でを硯におくと私と向き合うように座りなおした。