依存症なあたし様
意識が覚醒して状況を把握しようとする。
周りにはカーテンがあって、ここがどこかわからない。
なぜか俺はベッドの上。
ゆっくり身体を起こすと軽く眩暈がした。
『倒れたんだよ。まだ無理すんな』
近くで男の人の声がする。
「……槇さん」
槇さんは俺が寝てたベッドの横にある椅子に座っていた。
相変わらず無表情で俺を見ている。
でも口調は少し穏やかになっていた。
ていうか倒れたって……
「何で倒れたんだ『医者に聞け』……はい」
間髪いれずにつっこまれた。
『……医者呼んでくるわ』
そう言って槇さんは立ち上がった。