依存症なあたし様


「あ……お願いします」


俺がそう言うと、槇さんは俺の言葉を聞いていたかはわからないが、フッと笑った。……気がした。


そんな槇さんを綾はじっと見ていた。



槇さんがいなくなったのに、妙に大人しいな……



ていうか俺何でこんなとこで寝てたんだ……?


今俺がいるところは多分病院。


槇さんが医者呼んでくるって言ってたから、そうだと思う。



確かあの時俺……


「……意識飛んで、それで……」

『……槇が救急車呼んだんだよ』


綾がポツリと呟いた。



なるほど、救急車……って


「ええええ『柚、ここ病室!個室だけど!』……ごめん」


救急車を呼んだ?


俺救急車で運ばれたの?!


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