依存症なあたし様
リビングから……?
そっとリビングを覗くと……
そこには涙で顔をぐちゃぐちゃにした綾と、まるで子供をあやすかのように綾を抱き締める槇さんの姿。
「――っ」
見たくなかった。
『だめ……またいなくなるなんて許さない……』
『だから出かけるだけだって……。綾も行くか?って聞いただろうが』
『何で出かけるの?!家にいればいいじゃん!!』
ヒステリックに叫ぶ綾。
こんなに取り乱してる綾は初めて見た。
『わかったから……傍にいてやるから』
『嘘つき!!そんなこと言っていなくなったくせに……!』
あぁもう。
槇さん困ってるじゃん。
俺にすればいいじゃん。
何で俺じゃ、だめなの?