依存症なあたし様



階段を登ると、部屋のドアが開いていた。


ゆっくり部屋に足を踏み入れると……


「う、わ……」


床には枕と、棚や机の上にたくさんあった小物が散らばっている。


ベッドを見ると、やはり枕がなく、シーツはぐちゃぐちゃ。


何でこんな……


わけがわからず、とりあえず周りを見渡す。


すると、机に目が止まった。


強いて言うと唯一机の上に置いてある物。


――小さな硝子の小物入れ。



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