恋する*memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】
先生って……生徒の扱いが上手いかも………
「じゃあ、入ってもらおうかな。お願いします」
先生の合図が聞こえてきて、教室のドアを開け、中に入った。
「うわっ…………」
「うそ………」
「……わ…いい」
わたしが入った瞬間に、静まり返る教室。
そして、ボソボソとなんか聞こえてくる。
はっきりとは聞き取れない。
「自己紹介を」
教壇の横まで来たわたしは、自己紹介をする。
「獅子戸…愛依です。
よろしく、お願いします」
緊張していたわたしは、上手く笑えたかわからない。
だけど、自己紹介はできた。
ふぅ…っと、ため息をついたとき、微かにまたザワザワし始めた。
クラスの人達を見てみると、結構いろんな色をした頭の人が多い。