恋する*memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】



そして放課後。




わたしはお昼に煌くんに言われた通り、ホームルームが終わったらすぐに駐輪場へと向かった。




そこにはもう、バイクに跨がった煌くんの姿が。



「ごめんなさい……待った…?」




肩を揺らしながらそう言った。



「大丈夫だ、ほら」



渡されたのは、ヘルメット。



それをつけて、わたしもバイクに乗った。




「篤斗くん達は?」



「先に行った」




短く答えた煌くんは、エンジンをつけた。



「行くぞ」



鏡でわたしが頷いたのを確認すると、煌くんはバイクを走らせた。





学校に来るときとは違う道を通る。



数分間走らせたとき、微かに海の匂いがした。




海が近いのかな?












< 129 / 369 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop