恋する*memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】
「なんだ〜そのこと?
それなら、薄々気がついてたよ。
毎日一緒に登下校するしね。
親戚って聞いてたから、そうなのかなっていうのは思ってた」
「えっ……じゃあみんな二人で住んでること気がついてるのかな?」
それだったら………恨まれてもおかしくないかも………
「はっ?二人?」
「うん?そうだよ。
煌くんと二人で住んでるよ?」
「はあ!?何それ!」
麻凛は、前に乗り出して、わたしに聞いてきた。
「二人っきり?先輩と?」
「うん………」
「そっか……先輩の親も一緒かと思ってた……っ!!
愛依!!大丈夫?何もされてない!?」
落ち着いたと思ったのに、また食いついてくる麻凛。
わたしは、麻凛に肩を捕まれ、ゆさゆさと揺らされる。
「されるって、何を?」