恋する*memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】
「………理由は……本当にそれだけか?」
瞬間、体がピクッと反応してしまった。
なんでわかるの………?
もしかして……気付かれた……?
「それだけだよ」
怪しまれないように、一気に言った。
「そうか………」
それだけ言うと煌くんは、考えるそぶりを見せた。
「どこで働くのか決めたのか?」
「うん………麻凛と同じケーキ屋さん!」
煌くんは、また考える。
「…………」
「……煌くん?」
「バイト……いいよ」
「えっ……ほんとに!?」
まさか、許してもらえるとは!!
「でも、条件がある」
「条件?」
「ああ。
バイトのある日と、終わる時間は前もって俺に言え。
それだけだ」
「うん、わかった」